
「LINEMOの回線はどこなの?」「ドコモ回線も選べるの?」「LINEMOの回線は遅いって本当?」など、LINEMOについて気になっている方も多いのではないでしょうか。
LINEMOとはソフトバンクが提供する格安モバイルサービスで、月額990円からという安い料金が魅力です。「LINEMO回線は遅い」「電波が悪い」という評判を聞くこともありますが、料金が安いからといって回線品質や速度が悪いわけではありません。
この記事では、LINEMOの回線がどこのものなのか、通信速度や品質はどうなのか、安い理由は何なのかなど、LINEMOの回線について詳しく解説します。これからLINEMOへの乗り換えを検討している方はぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
- LINEMOの回線がソフトバンクと同一のMNO回線であることとその品質
- LINEMOと他の格安SIM・キャリアとの回線品質の違いと実測速度
- LINEMOが安い理由とオンライン専用サービスの特徴
- LINEMOの5G対応状況と電波が繋がらない場合の対処法
LINEMOの回線はどこが提供してる?基本情報と通信品質

LINEMOは月額990円からというリーズナブルな料金設定ながら、ソフトバンクと同一の高品質な回線を利用できるのが特徴です。オンライン専用ブランドとして店舗のコストなどを削減することで、低価格を実現しています。格安SIMと大手キャリアのいいとこ取りをしたようなサービスとして注目を集めています。
ここでは、LINEMOの回線や通信品質、特徴について詳しく解説していきます。
- LINEMOとはソフトバンクが運営する格安ブランド
- LINEMOにはdocomo回線・au回線はない
- LINEMOが安い理由はオンライン専用でコストを削減しているから
- LINEMOの通信速度の実測値とユーザーの評判
- LINEMOの電波が悪いと感じる原因と対処法
- LINEMOの対応バンド(周波数帯)とエリア情報
LINEMOはソフトバンクが運営する格安ブランド

LINEMOはソフトバンク株式会社が直接運営する格安モバイルブランドです。ソフトバンクのオンライン専用サービスとして2021年3月にスタートしました。ソフトバンクは現在、メインブランドである「ソフトバンク」、サブブランドの「ワイモバイル」、そして「LINEMO」という3つのモバイルブランドを展開しています。
LINEMOは、ソフトバンクの高品質な回線をそのまま利用しながらも、店舗運営や端末販売などのコストをカットすることで、月額990円からという格安な料金を実現しています。料金プランはシンプルで、「ミニプラン」(3GB・990円)と「スマホプラン」(20GB・2,728円)の2種類が基本となっています。
ソフトバンクの運営であるため、通信品質の面でも安心感があります。キャリア品質の高速通信がお手頃価格で利用できるという「いいとこ取り」のサービスとなっています。さらに、LINEアプリの対象機能がデータ消費ゼロで使える「LINEギガフリー」が標準で付帯しており、LINEのトークや通話、ビデオ通話などをデータ量を気にせず使えるのも大きな特徴です。
追加料金なしで5G通信にも対応しており、5G対応端末さえあれば、対応エリアで高速の5G通信が利用可能です。電波のつながりやすさや通信速度は、ソフトバンクのメインブランドとほぼ同等であり、格安SIMとは一線を画す高品質なサービスとなっています。
LINEMOにはdocomo回線・au回線はない

LINEMOではソフトバンク回線のみが提供されており、ドコモ回線やau回線を選択することはできません。LINEMOの前身的存在であるLINEモバイル時代には、「ドコモ回線」「au回線」「ソフトバンク回線」の3つの回線から選択することが可能でしたが、LINEMOではその選択肢はありません。
その理由は、LINEMOがソフトバンク株式会社の直営サービスだからです。LINEモバイルはLINEモバイル株式会社(現:LINEヤフー株式会社)が運営するMVNO(Mobile Virtual Network Operator)でした。MVNOとは、自社では回線設備を持たず、大手キャリア(MNO)から回線を借りてサービスを提供する事業者のことです。LINEモバイルはMVNOとして、ドコモ、au、ソフトバンクの3社から回線を借りることでユーザーに選択肢を提供していました。
一方、LINEMOはMVNOではなく、ソフトバンク自らが提供するMNOサービスです。そのため、他社の回線を利用することはなく、ソフトバンク回線のみを使用しています。これは、ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルも同様で、ワイモバイルもドコモ回線やau回線を選ぶことはできません。
ドコモ回線を使いたい方は「ahamo」、au回線を使いたい方は「povo2.0」など、それぞれの大手キャリアが提供する格安ブランドを選ぶことになります。LINEMOを検討する場合は、お住まいの地域でソフトバンク回線の電波状況が良好かどうかを事前に確認することをおすすめします。
LINEMOが安い理由はオンライン専用でコストを削減しているから

LINEMOの料金が安い最大の理由は、オンライン専用のサービス形態を採用し、様々なコストを削減しているためです。具体的には以下のようなコスト削減策が取られています。
- 店舗運営コストの削減
- LINEMOは実店舗を持たないオンライン専用ブランドです。ソフトバンクショップのような実店舗の家賃、人件費、設備維持費などのコストがかかりません。これにより大幅なコスト削減が可能となっています。
- 端末販売の省略
- LINEMOでは端末の販売を行っていません。ユーザーは自分で用意した端末を持ち込んで利用することになります。端末の在庫管理や販売に関わるコストが不要になるため、その分を料金の安さに還元しています。
- サポート体制の簡略化
- 対面でのサポートを行わず、チャットやLINEなどのオンラインでのサポートが中心となっています。これにより、サポート要員の人件費を抑えることができます。
- シンプルな料金プラン
- 複雑な割引やオプションを少なくし、プラン数も絞ることで管理コストを削減しています。
- 最小限のサービス内容
- キャリアメールの提供や一部サービスを省略することでも、コストを抑えています。
このように、LINEMOはサービスをシンプルにすることで余計なコストを削減し、その分を料金の安さに還元する戦略を取っています。ただし、回線品質自体はソフトバンクと同等なので、通信速度や安定性を犠牲にしているわけではありません。ソフトバンクのキャリア品質を維持しながら、不要なサービスを省くことで低価格を実現しているのです。
オンライン専用というデメリットがあるものの、スマホの操作に慣れているユーザーや、店舗に行く時間がない忙しい方にとっては、むしろメリットになる場合もあります。契約から解約まで全てオンラインで完結するため、時間や場所を選ばずに手続きができる利便性があります。
LINEMOの通信速度の実測値とユーザーの評判

LINEMOの通信速度は、ソフトバンクと同一のMNO回線を使用しているため、非常に高速で安定しています。実際の測定データから見ても、キャリア並みの優れた通信品質を提供していることがわかります。
実測値データ(平均値)
- ダウンロード速度:約76Mbps
- アップロード速度:約37Mbps
- Ping値:32ms
- Jitter値:11ms
これらの数値は、ドコモやau、楽天モバイルなど他社キャリアの回線速度と比較しても遜色のないレベルです。特にPing値(通信の応答速度)が低いため、オンラインゲームなどでも快適に利用できる可能性が高いでしょう。
良好な評判
ユーザーからの評判も概ね良好で、特に以下のような声が多く見られます。
- 「4Gエリアで120Mbps程度の速度が出ることもあり、十分な速さ」
- 「格安SIMにありがちな昼休みや夕方の速度低下が少ない」
- 「以前使っていた格安SIMと比べて2倍以上の速度向上を実感」
- 「ワイモバイルと比較して繋がりにくいと感じたことはない」
不満の声
一方で、一部のユーザーからは以下のような不満の声も聞かれます。ただし、LINEMOはソフトバンクと同一回線なので、以下のようなトラブルはLINEMOだから起こったものではない可能性が高いです。
- 「場所によっては繋がりにくいことがある」
- 「昼時にレジでバーコード決済しようとしたら繋がらなかった」
- 「深夜に週に数回速度が落ちる経験をした」
総じて、LINEMOの通信速度は格安SIMとしては非常に高品質であり、多くのユーザーが満足しています。ただし、地域や時間帯によっては通信が不安定になる場合もあるようです。とはいえ、速度面での不満は他の格安SIMに比べると少なく、キャリア品質の通信を格安で利用できるという点が高く評価されています。
使用するプランによって速度制限も異なり、スマホプラン(20GB)では上限を超えた場合でも最大1Mbpsの速度が維持されるため、比較的快適に利用できます。ミニプラン(3GB)では上限超過後は300kbpsに制限されるため、その点は注意が必要です。
LINEMOの対応バンド(周波数帯)とエリア情報

LINEMOはソフトバンクの回線をそのまま利用しているため、対応バンド(周波数帯)もソフトバンクと完全に同一です。これにより、広範囲なエリアカバーと安定した通信品質を実現しています。
4G(LTE)対応バンド
- Band 1(2.1GHz):主力の周波数帯
- Band 3(1.7GHz):高速通信が可能
- Band 8(900MHz):プラチナバンド(建物内や障害物が多い場所でも電波が届きやすい)
- Band 11(1.5GHz)
- Band 28(700MHz):プラチナバンド
- Band 41(2.5GHz)
- Band 42(3.5GHz)
5G対応バンド
- n3(1.7GHz)
- n28(700MHz)
- n77(3.7GHz):Sub-6と呼ばれる5G専用の周波数帯
- n257(28GHz):ミリ波と呼ばれる超高速だが範囲の狭い周波数帯
特にBand 8(900MHz)やBand 28(700MHz)などのプラチナバンドに対応しているため、建物の中や山間部などでも電波が届きやすく、つながりやすさが向上しています。これらのプラチナバンドはLINEMOでも同様に利用できるため、ソフトバンクと同等のエリアカバー率が期待できます。
LINEMOの対応エリアはソフトバンクと同一で、人口カバー率は99%以上と非常に広範囲です。特に都市部ではほぼ問題なく使用できます。5G通信については、主要都市を中心にエリアが順次拡大されていますが、現時点では限定的です。
docomoで購入した5G対応スマートフォンなど、一部の端末ではLINEMOの5G通信(特にn78やn79非対応のため)が利用できない場合があります。LINEMOで5Gを利用したい場合は、事前に対応端末かどうかを確認することが重要です。
エリア情報は、LINEMOの公式サイトでピンポイントに検索でき、現在の対応エリアだけでなく、将来的な5G予定エリアも確認できます。ソフトバンク回線の強みである山間部や登山道での繋がりやすさも、LINEMOでは同様に享受することができます。
LINEMOとLINEモバイルはまったくの別物

LINEMOとLINEモバイルは名前が似ており、LINEモバイルが新規契約を終了したタイミングとLINEMOがサービスを開始したタイミングが同時期のため、LINEモバイルがLINEMOにリニューアルしたと思われることが多いですが、運営会社や提供形態が異なる別のサービスです。LINEモバイルは現在もサービスは続いていますが、2021年3月31日に新規契約の受付を終了しています。
運営会社の違い
LINEモバイル | LINEモバイル株式会社(現:LINEヤフー株式会社)が運営 |
LINEMO | ソフトバンク株式会社が直接運営 |
回線提供方式の違い
LINEモバイル | MVNO(他社から回線を借りるタイプの事業者) |
LINEMO | MNO(自社回線を持つキャリア)のサブブランド |
選択できる回線
LINEモバイル | ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線から選択可能 |
LINEMO | ソフトバンク回線のみ |
通信品質
LINEモバイル | MVNO方式のため混雑時に速度低下が発生しやすかった |
LINEMO | ソフトバンクと同一の高品質回線で安定した通信が可能 |
5G対応
LINEモバイル | 非対応 |
LINEMO | 対応(追加料金なし) |
LINEモバイルはMVNOとして複数のキャリア回線を提供できるメリットがありましたが、MVNOの特性上、混雑時の速度低下が課題でした。一方、LINEMOはソフトバンクが直接提供するMNOサービスであるため、通信速度や安定性はLINEモバイル時代よりも大幅に向上しています。
LINEモバイルからLINEMOへの移行を検討していた方にとっては、選べる回線が減ったデメリットはあるものの、通信品質の向上と5G対応という大きなメリットがあります。また、LINEアプリのギガフリー機能は両サービスで共通していますが、LINEMOではさらに安定した環境でLINEの機能を利用できるようになっています。
LINEモバイルユーザーは自動的にLINEMOに移行されたわけではないため、現在もLINEモバイルを継続利用している方は、回線品質や5G利用を重視するならLINEMOへの乗り換えを検討する価値があるでしょう。
LINEMOの回線はどこと比較すると優れているのか?他社との違い

先述した通り、LINEMOはソフトバンクが直接提供するサービスであり、MVNOのような回線の間借りではなく、ソフトバンクと同一のMNO回線を使用しています。この点が他社の格安SIMとの大きな違いです。
ahamo(ドコモ系)やpovo(au系)などの他キャリアのオンライン専用プランと比較しても、通信速度や安定性において高い評価を得ています。特に混雑時間帯でも速度低下が少ないことや、プラチナバンドによる建物内での繋がりやすさが強みです。
ここでは、LINEMOと他社サービスの回線品質の違いについて詳しく解説します。
- LINEMOの回線が遅いという評判は本当?実際の通信速度を検証
- LINEMOとワイモバイル・ソフトバンク本体の回線品質の違い
- LINEMOとMVNO系格安SIMの回線品質の違い
- LINEMOの5G対応状況と今後のエリア拡大予定
- LINEMOが繋がらない場合の確認方法・対処方法
LINEMOの回線が遅いという評判は本当?実際の通信速度を検証

LINEMOの回線速度について「遅い」という評判を耳にすることがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。結論から言うと、LINEMOの通信速度は格安SIMの中でもトップクラスの速さを誇っています。様々な通信速度測定サイトのデータを見ても、LINEMOはキャリア回線と遜色ない高速通信を実現しています。
実測データによると、LINEMOの平均ダウンロード速度は約70Mbps前後、アップロード速度は約40Mbps前後と、動画視聴やオンラインゲームも快適に楽しめるレベルです。特に低遅延性を示すPing値が良好で、反応速度が重要なアプリケーションでもストレスなく使用できます。
「LINEMOが遅い」という評判が生まれる理由としては、一部地域での電波状況や、データ量超過後の速度制限が考えられます。ミニプランの場合、3GBを超えると300kbpsに制限されるため、「遅い」と感じるユーザーもいるでしょう。また、建物の構造や地形によっては電波が届きにくい場所もあります。
しかし総じて、LINEMOは格安SIMでありながらキャリア並みの通信速度を実現しており、多くのユーザーが満足できるサービス品質を提供しています。ここから先は、様々な視点からLINEMOの回線品質を詳しく検証していきます。
LINEMOとワイモバイル・本家ソフトバンクの回線品質の違い

LINEMOとワイモバイル、そして本家ソフトバンクはすべてソフトバンク株式会社が運営するサービスですが、基本的な通信インフラは同一であり、理論上は同等の品質が期待できます。
回線品質の共通点
- 同一のMNO回線(ソフトバンク回線)を使用
- プラチナバンド(Band 8:900MHz、Band 28:700MHz)に対応
- 5Gネットワークも追加料金なしで利用可能
- 人口カバー率99%以上の広範囲なエリア
しかし、実際の使用感では若干の違いが存在します。通信速度測定サイトのデータによると、本家ソフトバンク>ワイモバイル≧LINEMOの順で通信速度が出る傾向が見られます。この差は主に以下の要因によるものと考えられます。
サービス間の微妙な違い
優先制御 | 混雑時に本家ソフトバンクが最も優先され、次いでワイモバイル、LINEMOという順番で通信が処理される可能性がある |
帯域割り当て | 各サービスに割り当てられる通信帯域に差がある可能性がある |
ネットワーク最適化 | 本家ソフトバンクはより多くのネットワーク最適化技術を適用している可能性がある |
ただし、これらの違いは通常の使用では体感しづらいレベルです。LINEMOでも十分に高速な通信が可能で、日常的なウェブ閲覧、SNS、動画視聴などでは快適に利用できます。特に料金面でのメリットを考えると、若干の速度差よりもコストパフォーマンスの高さが重要視されるケースが多いでしょう。
また、エリアカバレッジについても基本的に3サービスで差はなく、ソフトバンクの電波が届く場所であれば、LINEMOでも同様に利用できます。ただし、建物内や地下などの電波が弱い場所では、本家ソフトバンクの方が若干繋がりやすい場合があります。
サポート体制の面では、ソフトバンクとワイモバイルは店舗サポートがありますが、LINEMOはオンラインのみのサポートとなります。技術的な回線品質よりも、このサポート体制の違いが利便性に影響する場合もあります。
LINEMOとMVNO系格安SIMの回線品質の違い

LINEMOと一般的なMVNO系格安SIMの間には、回線品質において大きな違いがあります。その違いを理解するためには、MNOとMVNOの基本的な違いを把握することが重要です。
MNOとMVNOの違い
MNO (Mobile Network Operator) | 自社で回線設備を持ち、電波の割当を受けている事業者 例:ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル |
MVNO (Mobile Virtual Network Operator) | 自社では回線設備を持たず、MNOから回線を借りている事業者 例:IIJmio、mineo、OCNモバイルONEなど |
LINEMOはソフトバンクのサブブランドであり、MNO回線をそのまま利用しています。一方、MVNO系格安SIMは大手キャリアから一部の回線容量を借りてサービスを提供しています。この違いが以下のような品質差につながります。
主な回線品質の違い
- 通信速度:LINEMOはMVNO系より平均2〜3倍程度高速
- 混雑時の安定性:MVNO系は昼休みや夕方の時間帯に著しく速度低下することがあるが、LINEMOは比較的安定
- Ping値(応答速度):LINEMOは30ms前後で、MVNO系(50〜100ms)より反応が速い
- データ使用量制限後の速度:LINEMOのスマホプランは1Mbpsでまだ使える速度だが、MVNO系は多くが200kbps以下
実測値データを見ても、LINEMOの下り速度が平均約70Mbpsであるのに対し、多くのMVNO系格安SIMは20〜50Mbps程度にとどまります。特に利用者が集中する時間帯(12〜13時、18〜22時など)の差は顕著で、MVNOでは数Mbpsまで落ち込むケースもありますが、LINEMOではその程度の速度低下は起こりにくいです。
また、LINEMOはソフトバンクと同じプラチナバンド(低周波数帯)を利用できるため、建物内や山間部などでもMVNO系より電波が届きやすいというメリットがあります。
料金面ではMVNO系の方が若干安いケースもありますが、通信品質と料金のバランスを考えると、LINEMOは非常にコストパフォーマンスの高いサービスと言えるでしょう。特に通信の安定性を重視する方や、オンラインゲームなど低遅延が求められるアプリケーションをよく使う方にはLINEMOの方が適していると考えられます。
LINEMOの5G対応状況と今後のエリア拡大予定

LINEMOはソフトバンクの5Gネットワークをそのまま利用できるサービスです。追加料金なしで5Gが使えるのは大きなメリットと言えるでしょう。
LINEMOの5G対応状況
- 追加料金なしで5G通信を利用可能
- 対応エリアはソフトバンクの5Gエリアと同一
- NSA方式の5Gのみ対応(SA方式には現時点で非対応)
- 5G対応端末が必要
- 主要都市を中心に5Gエリアを展開中
LINEMOで利用できる5G対応バンドは、n3(1.7GHz)、n28(700MHz)、n77(3.7GHz)、n257(28GHz)となっています。特にn77はSub-6と呼ばれる5G専用の周波数帯で、4Gよりも高速な通信が可能です。また、n257はミリ波と呼ばれる超高速だが範囲の狭い周波数帯となっています。
ソフトバンクの5Gネットワークは順調に拡大しており、2022年3月時点で人口カバー率90%を突破したと発表されています。ただし、この数字にはn3やn28などの4G周波数帯を5G用に転用した「5G表示となるが通信速度は4Gまたは4G LTE同等」のエリアも含まれています。真の高速5G(n77やn257を使用)のエリアはまだ限定的で、主に都市部を中心に展開されている状況です。
5Gエリア拡大の今後の予定
ソフトバンクの発表によると、今後も5Gエリアの拡大は継続して進められる予定です。特に以下のような方針で展開されています。
- 主要駅や空港、商業施設など人が集まる場所を優先的に整備
- 地方都市への展開も順次進行中
- 2023年度末までに人口カバー率99%を目指す(Sub-6およびミリ波を含む)
- 高速大容量の「5G SA」の導入も検討中
LINEMOユーザーも、これらのソフトバンクの5G拡大計画の恩恵を同時に受けることができます。ただし、一部のエリアではドコモやauの5Gの方が先行して展開されている場合もあるため、お住まいの地域や普段活動する場所での5G対応状況は、公式サイトのエリアマップで事前に確認することをおすすめします。
5G対応端末を持っていない方も、将来的に端末を変更する際には5G対応モデルを選ぶことで、エリア拡大のメリットをすぐに享受できるようになります。LINEMOの料金プランは4G/5G共通なので、端末を変えるだけで追加料金なしで5Gを利用できる点も魅力です。
LINEMOが繋がらない場合の確認方法・対処方法

LINEMOはソフトバンクの高品質な回線を利用していますが、大手キャリアと同様、場所や環境によっては電波が弱くなったり、繋がりにくくなることもあります。そんなときの確認方法と対処法について解説します。
繋がらない原因と確認すべきポイント
端末の問題 | ・機内モードになっていないか ・通信がオフになっていないか ・SIMカードが正しく挿入されているか ・対応バンドに対応した端末か |
エリアの問題 | ・ソフトバンクの電波が弱いエリアではないか ・建物の中や地下など電波が届きにくい場所ではないか ・山間部や離島など対応エリア外ではないか |
ネットワークの問題 | ・通信障害や工事が発生していないか ・混雑時間帯でネットワークが込み合っていないか ・データ容量を使い切って速度制限がかかっていないか |
対処方法
問題が発生した場合、以下の対処法を順番に試してみましょう。
- 端末の再起動
最も基本的な対処法ですが、多くの通信トラブルは端末の再起動で解決します。 - 機内モードのオン/オフ
機内モードを一度オンにしてから再度オフにすると、ネットワークに再接続されることがあります。 - モバイルデータ通信の再設定
設定アプリから「モバイルデータ通信」をオフにして、再度オンにしてみましょう。 - APN設定の確認
LINEMOのAPN設定が正しく行われているか確認します。公式サイトに記載されているAPN情報と照合してください。 - ネットワークの再選択
設定アプリの「モバイルネットワーク」から「ネットワークの選択」を「自動」に設定し直してみましょう。 - SIMカードの抜き差し
端末の電源を切ってからSIMカードを抜き、再度挿入してみましょう。 - データ通信量の確認
MyMenuから現在のデータ使用量を確認し、速度制限がかかっていないか確認します。 - 電波状況の良い場所への移動
窓際や屋外など、電波状況の良い場所に移動してみましょう。 - Wi-Fiの利用
一時的な対処として、Wi-Fiが利用できる環境であればWi-Fiに接続してみましょう。 - 通信障害情報の確認
LINEMOやソフトバンクの公式サイト・SNSで通信障害が発生していないか確認します。
これらの対処を試しても改善しない場合は、端末自体の問題やSIMカードの不具合が考えられます。その場合はLINEMOのカスタマーサポートに問い合わせることをおすすめします。
日常的に電波が安定しない場合の対策
自宅や職場など、日常的によく利用する場所で頻繁に電波が弱い場合は、以下の対策も検討してみましょう。
- 「Wi-Fi通話」機能を有効にする(対応端末の場合)
- ソフトバンクの「Gigaらくらくモバイル」などの電波増幅機器の導入を検討する
- どうしても改善しない場合は、その地域で電波状況の良いキャリアへの乗り換えを検討する
LINEMOは基本的にはソフトバンクと同等のエリアカバレッジを持ちますが、地域によってはドコモやauの方が電波が安定している場合もあります。普段過ごす場所での電波状況を重視する方は、契約前に各キャリアのエリアマップで確認することをおすすめします。
LINEMOの回線はどこが提供?品質と速度を他社と比較解説|まとめ
本記事のポイントをまとめます。
- LINEMOはソフトバンク株式会社が直接運営する格安モバイルブランドである
- LINEMOの回線はソフトバンクと同一のMNO回線を使用している
- MVNOのように回線を間借りではなく、ソフトバンクの回線をそのまま利用している
- LINEMOにはドコモ回線やau回線の選択肢はない
- 平均ダウンロード速度は約76Mbpsと格安SIMの中でトップクラスの速さである
- LINEMOの料金が安い理由はオンライン専用でコストを削減しているから
- 実店舗を持たず、端末販売もしないことで余計な費用をカットしている
- ソフトバンク回線のプラチナバンド(900MHz/700MHz)で建物内も繋がりやすい
- 追加料金なしで5G通信が利用できる(5G対応端末が必要)
- LINEMOはLINEモバイルとは全く別のサービスである
- ミニプランでは3GB、スマホプランでは20GBを超えると速度制限がかかる
- LINEアプリの利用はギガフリーでデータ消費ゼロで使える
- ソフトバンクやワイモバイルと比べて微妙な速度差はあるが日常利用では体感しにくい
- MVNO系格安SIMよりも混雑時間帯の速度低下が少なく安定している
- 電波が弱い場所では端末再起動やAPN設定確認などの対処法がある