
ソフトバンク光を利用していて「Wi-Fiの電波が届かない」「通信速度が遅い」とお悩みではありませんか?このような問題を解決するのが中継器です。
本記事では、ソフトバンク光に最適なバッファロー製中継器の特徴や、TP-Link製の中継器のコストパフォーマンスについて詳しく解説します。また、ソフトバンク光から中継器をレンタルする方法や、GMOとくとくBB経由で申し込むと中継器が無料で入手できる情報も紹介。
バッファロー中継器とソフトバンク光の設定手順からつなぎ方まで初心者にもわかりやすく説明します。さらに、ソフトバンクエアーに合うおすすめの中継機の選び方も解説しているので、通信環境の改善を検討している方は必見です。
この記事のポイント
- バッファローやTP-Linkなどの各メーカーのおすすめ中継器の特徴と選び方
- メッシュWi-Fiと通常の中継器の違いや性能差、レンタル・無料入手方法
- ソフトバンク光のWi-Fi電波が届かない原因と中継器による解決方法
- 中継器の最適な設置場所や接続方法、設定手順のポイント
ソフトバンク光で使える中継機のおすすめ

ソフトバンク光のWi-Fiは、戸建てやマンションなどの住宅環境によっては電波が届きにくい場所があります。特に複数階の住宅や広い部屋では、設置場所から離れるとWi-Fi接続が不安定になることも。このような問題を解決するのが中継機です。
中継機を導入することで電波の届く範囲が広がり、家中どこでも快適なインターネット環境を実現できます。ソフトバンク光で使用できる中継機には様々なメーカーや機種がありますが、特にバッファロー製やTP-Link製が相性が良く人気です。また、ソフトバンク光では中継器をレンタルできるほか、キャンペーンによっては無料で入手できる方法もあります。
ここでは、ソフトバンク光で使えるおすすめの中継機について詳しく解説します。
- ソフトバンク光でWi-Fiが繋がらない原因
- バッファロー製の中継器はソフトバンク光に最適
- TP-Linkから出ているソフトバンク光用中継器
- ソフトバンク光から中継器をレンタルする方法
- ソフトバンク光で中継器を無料で入手する方法
ソフトバンク光でWi-Fiが繋がらない原因

ソフトバンク光でWi-Fiが繋がらない、または遅くなってしまう原因はいくつか考えられます。一番多い原因は、Wi-Fiの電波が障害物に弱いという特性です。Wi-Fiの電波は壁・ドア・天井などの障害物を通り抜けると弱まってしまいます。特に鉄筋コンクリート造りの建物では電波が遮断されやすくなります。
具体的には、ソフトバンク光で提供される光BBユニットやホームゲートウェイ(S)を設置した部屋から離れると、電波強度が低下します。屋内でWi-Fiを満足いく速度で利用できる範囲は、障害物がない状態で約15m程度といわれています。2階建ての一軒家や3LDKのマンションであれば、ほとんどの場合はカバーできますが、3階建て以上の一軒家や4LDK以上のマンションでは、設置場所から離れた部屋で「Wi-Fiが繋がらない」「Wi-Fiが遅い」という状況が発生しやすくなります。
また、Wi-Fiには2.4GHzと5GHzという2つの異なる周波数帯があり、それぞれ特性が異なります。5GHzは2.4GHzよりも速度は速いものの、障害物に弱いという特徴があります。反対に2.4GHzは5GHzより速度は遅いですが、障害物に強く遠くまで届きやすい性質があります。Wi-Fi接続時に5GHz帯を選択していると、障害物の多い環境では特に繋がりにくくなる可能性があります。
さらに、電子レンジなどの家電製品からの電波干渉もWi-Fiの接続不良の原因となります。こうした家電製品の近くではWi-Fiの電波が乱れやすくなるため、設置場所には注意が必要です。
このような原因でWi-Fiの電波が弱くなっている場合、中継器の設置が効果的な解決策となります。中継器は、光BBユニットなどが発信するWi-Fiの電波を受信し、再び発信することで電波の届く範囲を広げる役割を持っています。特に、Wi-Fiが弱く繋がりにくい部屋と、光BBユニットを設置している部屋の間に中継器を置くことで、効果的に電波を拡張できます。
バッファロー製の中継器はソフトバンク光に最適

ソフトバンク光で使用する中継器を選ぶなら、バッファロー製がとても相性が良いです。中でも「WEX-3000AX4EA」はソフトバンク光に最適な中継器として高い評価を得ています。この機種は、アンテナが外付けタイプで動かすことができるため、Wi-Fiを届けたい方向に向けることで効率的に電波を拡張できます。
WEX-3000AX4EAの特長は、高い転送速度にあります。5GHz帯では最大2401Mbps、2.4GHz帯では573Mbpsの速度を実現し、オンライン会議やストリーミングサービスでも十分な性能を発揮します。また、設置方法も「コンセント直挿し」と「据え置き」の2通りが可能で、設置場所に合わせて選べる柔軟性も魅力です。
バッファロー製のもう一つのおすすめ機種として「WEX-3000AX4」があります。こちらはアンテナ内蔵タイプですが、同様の高速通信能力を持っています。設置スペースに制限がある場合は、このコンパクトなモデルが適しているでしょう。
バッファローは日本のメーカーとして国内での実績が豊富で、サポート体制も充実しています。Wi-Fiルーター部門では年間販売台数が20年連続No.1を獲得している信頼性の高いブランドです。初心者から上級者まで幅広い層から支持されているのも特徴といえるでしょう。
バッファロー製中継器の設定も比較的簡単です。多くのモデルではWPSボタンを押すだけで親機との接続が完了します。また、スマホ用の設定アプリを使用することで、より詳細な設定も直感的に行えるようになっています。
価格面でもバッファロー製は優れたコストパフォーマンスを提供しています。WEX-3000AX4EAは8,000円台後半、WEX-3000AX4は7,000円台で購入できるものが多く、その性能を考えると非常に魅力的な選択肢となります。ソフトバンク光の光BBユニットとの相性も良いため、快適なWi-Fi環境を実現したい方にはバッファロー製の中継器をおすすめします。
TP-Linkから出ているソフトバンク光用中継器

TP-Linkもソフトバンク光と相性の良い中継器を多数提供しています。特に注目すべきは「RE700X」というモデルです。この中継器はWi-Fi 6に対応しており、5GHz帯で2402Mbps、2.4GHz帯で574Mbpsという高速転送を実現しています。コンセントに直挿しできるタイプなので、すっきりとした設置が可能です。
TP-Link製の中継器の魅力はバランスの取れたコストパフォーマンスにあります。RE700Xはバッファロー製の高性能モデルと比較しても遜色ない性能を持ちながら、価格は5,000円台と手頃です。Amazonなどの評価も高く、コストを抑えつつ通信環境を改善したい方に人気があります。
TP-Linkのもう一つのおすすめ機種として「RE600X」があります。こちらはAX1800規格に対応したモデルで、価格も4,500円前後とさらにリーズナブルです。設置場所付近では優秀な速度を発揮するため、特定の部屋のWi-Fi環境を改善したい場合に適しています。
また、より高性能な中継器を求める方には「Archer Air E5」も選択肢の一つです。壁掛けタイプで設置の自由度が高く、広い範囲に安定した電波を届けることができます。家全体のWi-Fi環境を改善したい方におすすめです。
TP-Linkの中継器は初期設定も簡単で、多くの機種ではWPSボタンを押すだけで親機との接続が完了します。また、スマートフォン用の専用アプリ「Tether」を使えば、設定や管理が直感的に行えるのも魅力です。
TP-Link製品の多くはデュアルバンド同時接続に対応しています。これにより、親機と中継器の間の通信と、中継器と接続機器の間の通信に別々の帯域を使用でき、通信速度の低下を最小限に抑えることができます。特に同社では「ハイスピードモード」という名称でこの機能を提供しており、効率的なデータ転送を実現します。
メーカー保証期間も3年と長く、長期間安心して使用できるのもTP-Link製品の特徴です。ソフトバンク光ユーザーで予算を抑えつつ通信環境を改善したい方には、TP-Link製の中継器が最適な選択となるでしょう。
ソフトバンク光から中継器をレンタルする方法

ソフトバンク光では、中継器を購入するだけでなく、レンタルすることも可能です。特に注目すべきは「メッシュWi-Fi」というサービスです。メッシュWi-Fiは、月額880円でレンタルできるサービスで、初月と翌月は無料で利用できます。これは通常の中継器とは異なる仕組みを持っており、より安定したWi-Fi環境を実現できます。
メッシュWi-Fiは、網目(メッシュ)のようにネットワーク機器が繋がり合う仕組みで、通常の中継器よりも速度の低下が少ないのが特徴です。2台の端末を1セットで利用し、1台目を光BBユニットに繋ぎ、2台目を電波が届きにくい場所に設置します。この2台の機器の間で電波を送受信することで、より広範囲かつ安定したWi-Fi環境を構築できます。
ソフトバンク光のメッシュWi-Fiをレンタルする方法は以下の通りです。まず、ソフトバンクのカスタマーサポート(0800-111-2009)に電話をするか、オンラインからの申し込みが可能です。契約には、ソフトバンク光の契約者であることが前提条件となります。また、SoftBank 光またはSoftBank Airの契約ごとに1つのレンタル契約が可能です。
メッシュWi-Fiルーターは、1契約につき2台セットでの提供となりますが、Airターミナル6などメッシュWi-Fi親機機能を有する機器を契約中の場合は、メッシュWi-Fiルーターは1契約1台の提供となります。
レンタルの大きなメリットは、初期投資を抑えられる点です。購入する場合は一度に数千円〜1万円程度の出費が必要ですが、レンタルなら月々の小額の支払いで済みます。また、故障時の交換なども対応してもらえるため、安心して利用できます。
ただし、長期間使用する予定の場合は、購入した方がコスト的には有利になる場合もあります。例えば、5,000円の中継器を購入した場合、レンタル料880円で計算すると約6ヶ月で購入費用と同等になります。長期的な使用を考えている方は、購入とレンタルのコスト比較をしてみると良いでしょう。
ソフトバンク光で中継器を無料で入手する方法

ソフトバンク光を契約する際、中継器を無料で入手できる方法があります。特におすすめなのは、GMOとくとくBB経由でソフトバンク光に申し込む方法です。GMOとくとくBBでは、新規でソフトバンク光を申し込むと中継器としての機能も持つWi-Fiルーターと、最大40,000円のキャッシュバックがもらえるキャンペーンを実施しています。
このキャンペーンでは、新規契約の場合は40,000円、転用・事業者変更の場合は17,500円のキャッシュバックに加えて、Wi-Fiルーターが無料で提供されます。提供されるWi-Fiルーターは中継器としての機能も有しているため、家のすみずみまでインターネットを繋げることができます。
GMOとくとくBB経由で申し込む場合のメリットは、キャッシュバックの受け取りが比較的早いことも挙げられます。最短2ヶ月後にはキャッシュバックが受け取れるため、長期間待つ必要がありません。また、申し込み条件も特に複雑なものはなく、オプション加入などの条件も不要でキャッシュバックがもらえます。
こうした代理店経由でのキャンペーンを利用しても、ソフトバンク光の月額料金は変わりません。また、独自の縛りがあるわけでもないので、安心して利用できます。公式サイトから直接申し込むよりも、特典が手厚いのがメリットです。
ただし、このようなキャンペーンは期間限定の場合が多いため、最新の情報は公式サイトやキャンペーンページで確認するのがおすすめです。また、特典内容や条件は変更される可能性もあるため、申し込み前に詳細を確認することが重要です。
また、すでにソフトバンク光を利用している場合でも、特定の条件下でキャンペーンが適用される場合があります。例えば、契約内容の変更や、特定のオプションサービスへの加入などで、中継器の無料提供が受けられることもあります。すでに契約中の方は、ソフトバンク光のカスタマーサポートに問い合わせて、現在実施中のキャンペーンについて確認してみると良いでしょう。
ソフトバンク光でのおすすめの中継機の活用法

ソフトバンク光の中継機を導入しただけでは、その性能を最大限に引き出せていない可能性があります。効果的な活用法を知ることで、家中のどこでも快適なWi-Fi環境を実現できるでしょう。
中継機は単に設置するだけでなく、接続方法や設定の最適化、設置場所の工夫によって性能が大きく変わります。また、機種によって設定手順やサポートされる機能も異なるため、ご自身の環境に合わせた選択と活用が重要です。ソフトバンクエアーをお使いの方も、適切な中継機選びと設定によって通信環境を改善できます。さらに、メッシュWi-Fiとの違いを理解することで、より効率的なネットワーク構築が可能になります。
ここでは、ソフトバンク光で中継機をしっかりと活用するための方法について詳しく解説します。
- ソフトバンク光と中継器の接続方法を解説
- バッファロー中継器とソフトバンク光の設定手順
- ソフトバンクエアーに合う中継機の選び方
- メッシュWi-Fiと中継器の性能差について
- 中継器導入後の通信速度と使用時の注意点
- 中継器の効果を最大化する設置場所のコツ
ソフトバンク光と中継器の接続方法を解説

ソフトバンク光で使用している光BBユニットやホームゲートウェイ(S)と中継器を接続する方法は、基本的にどのメーカーの中継器でも似ています。主な接続方法としては、WPSボタンを使う方法と、管理画面から設定する方法の2種類があります。
WPSボタンを使った接続方法は最も簡単で、誰でも数分で設定できます。まず、光BBユニットと中継器の電源を入れます。次に、光BBユニットのWPSボタンを押して、WPSランプが点滅したら中継器のWPSボタンも押します。このとき、中継器のランプも点滅しますが、これは接続処理中であることを示しています。しばらく待つと、両方の機器のランプが点灯状態になれば接続完了です。
この方法の利点は、特別な知識や複雑な設定が不要なことです。ただし、WPSボタンがない機種や、何らかの理由でWPS接続がうまくいかない場合は、管理画面からの設定が必要になります。
管理画面からの設定方法は、中継器の説明書に記載されているIPアドレスにパソコンやスマートフォンからアクセスします。多くの場合は「192.168.1.1」や「192.168.0.1」などが使われています。アクセスするとログイン画面が表示されるので、説明書に記載されているID・パスワードを入力してログインします。
管理画面にログインできたら、「中継機能」や「リピーター機能」などの項目を探します。そこで光BBユニットのSSID(Wi-Fi名)とパスワードを入力して設定を完了させます。この方法は少し手間がかかりますが、より詳細な設定が可能です。
近年の中継器の多くは、スマートフォン用の専用アプリを提供しています。例えば、バッファローなら「デバイス管理アプリ」、TP-Linkなら「Tether」というアプリがあります。これらのアプリを使うと、スマートフォンから直感的に設定できるので、パソコンがなくても初期設定が可能です。
接続が完了したら、実際にWi-Fiが改善されたかを確認します。スマートフォンやパソコンを持って、以前は電波が弱かった場所に移動し、インターネットに問題なく接続できるか確認してみましょう。もし期待通りの効果が得られない場合は、中継器の設置場所を変えることで改善する可能性があります。
バッファロー中継器とソフトバンク光の設定手順

バッファロー製の中継器とソフトバンク光の光BBユニットを接続する設定手順は、他社製品と比べても特に簡単です。ここでは、バッファロー製中継器の代表的なモデルである「WEX-3000AX4EA」や「WEX-1800AX4」などの設定手順を説明します。
まず、最も簡単な方法はAOSS(エーオス)またはWPSボタンを使った設定です。バッファロー製品ではAOSSという名称を使用していますが、これは業界標準のWPSとほぼ同じ機能です。設定手順としては、中継器の電源を入れて、本体側面にある「AOSS」ボタンを「WIRELESS」ランプが2回ずつ点滅するまで押します。点滅を確認したら、光BBユニット側のWPSボタンを押して接続を完了させます。
AOSSボタンでうまく接続できない場合は、Web設定画面から手動で設定することもできます。設定用のパソコンやスマートフォンを中継器が発信する初期設定用のWi-Fi(「BUFFALO-SETUP」など)に接続します。次に、Webブラウザで「192.168.11.100」などの設定用IPアドレスにアクセスします。表示される管理画面で「中継機能」を選択し、接続先となる光BBユニットのSSIDとパスワードを入力して設定を完了させます。
バッファロー製品の多くは、スマートフォン用の「デバイス管理アプリ」を提供しています。このアプリをインストールすると、より直感的な操作で中継器の設定ができます。アプリを起動して「中継器として設定」などの項目を選択し、画面の指示に従って進めるだけで簡単に設定が完了します。
設定が完了したら、中継器のランプが正常に点灯しているか確認しましょう。「POWER」ランプが点灯し、「WIRELESS」ランプも安定して点灯していれば正常に接続されています。もし「WIRELESS」ランプが点滅し続けている場合は、接続が不安定な状態なので、中継器の設置場所を親機に近づけるなどの調整が必要です。
バッファロー製品の特徴的な機能として、ビームフォーミング技術があります。これは、接続機器の位置を検知して、その方向に電波を集中的に送信する機能です。この機能により、より遠くまで安定した通信が可能になります。設定画面の「詳細設定」から有効にできることが多いので、確認してみると良いでしょう。
ソフトバンクエアーに合う中継機の選び方

ソフトバンクエアーは、固定回線ではなく無線通信を利用したホームルーターサービスです。ソフトバンク光とは異なる特性を持つため、中継機を選ぶ際にも考慮すべきポイントがあります。
まず、ソフトバンクエアーは、Airターミナルという専用端末を使用します。最新の「Airターミナル6」にはメッシュWi-Fi親機機能が内蔵されており、メッシュWi-Fi対応の子機と組み合わせることでより広範囲なWi-Fi環境を構築できます。この場合、ソフトバンクが提供するメッシュWi-Fiサービスを利用するのが最も相性がよく、月額880円(初月と翌月は無料)でレンタル可能です。
もし独自に中継機を購入する場合は、Airターミナルの通信規格と互換性のある製品を選ぶことが重要です。Airターミナル6ではWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応しているため、同じくWi-Fi 6対応の中継機を選ぶと最適な性能を発揮します。ソフトバンク光でおすすめの中継機と同じく、バッファロー製では「WEX-3000AX4EA」や「WEX-1800AX4」、TP-Link製では「RE700X」や「RE600X」などが、Wi-Fi 6に対応した中継機として適しています。
また、ソフトバンクエアーは電波状況によって通信速度が変動しやすいという特性があります。そのため、中継機側でも安定した通信をサポートする機能が重要になります。具体的には、以下の機能を持つ中継機が望ましいでしょう。
- バンドステアリング機能:接続機器を2.4GHzと5GHzの適切な帯域に自動的に振り分ける機能
- ビームフォーミング機能:特定の方向に電波を集中させる機能
- MU-MIMO機能:複数の機器と同時に効率的に通信する機能
これらの機能を持つ中継機を選ぶことで、ソフトバンクエアーの通信環境をより安定させることができます。
設置場所については、Airターミナルは窓際など電波状況の良い場所に設置することが推奨されていますが、その結果として家の奥の部屋までWi-Fiが届きにくいことがあります。そのような場合は、Airターミナルと電波が届きにくい部屋の中間地点に中継機を設置すると効果的です。
ソフトバンクエアーは外部からの電波を受信してWi-Fi化するサービスなので、基本的な通信速度はソフトバンク光より遅い傾向があります。そのため、中継機による速度低下をできるだけ抑えることが重要です。デュアルバンド同時接続に対応した中継機を選ぶことで、中継時の速度低下を最小限に抑えることができます。
最後に、ソフトバンクエアーを使用している方は、メッシュWi-Fiの活用も検討する価値があります。特にAirターミナル6を使用している場合は、メッシュWi-Fi子機を追加するだけで簡単に広範囲なWi-Fi環境を構築できます。
メッシュWi-Fiと中継器の性能差について

メッシュWi-Fiと従来の中継器は、どちらもWi-Fiの電波を拡張するという目的は同じですが、仕組みや性能に大きな違いがあります。
まず、最も大きな違いはネットワークの構築方法です。従来の中継器は、親機の電波を受信して、それを再送信する仕組みです。これに対し、メッシュWi-Fiは複数の機器(ノード)が網目状につながり、1つの統合されたネットワークを形成します。
中継器を使用した場合、SSIDとパスワードは親機と中継器で別々になることが多いです。そのため、家の中を移動する際に、接続するWi-Fiを手動で切り替える必要がある場合があります。一方、メッシュWi-Fiでは全てのノードが同じSSIDとパスワードを共有するため、家の中を移動しても自動的に最適なノードに接続が切り替わります。
通信速度の観点では、従来の中継器は親機からの電波を受信し、それを再送信するため、中継するたびに速度が半減することがあります。特に、シングルバンド方式の中継器では、同じ周波数帯で受信と送信を行うため、理論上は速度が約半分になります。デュアルバンド同時接続に対応した中継器ならこの問題は軽減されますが、それでも速度の低下は避けられません。
これに対し、メッシュWi-Fiはノード間の通信に最適な経路を自動的に選択し、バックホール通信(ノード間の通信)とクライアント通信(ノードとデバイスの通信)を効率的に管理します。そのため、通信速度の低下が少なく、安定した高速通信が可能です。
設置の自由度も大きく異なります。中継器は親機からの電波が届く範囲内に設置する必要があり、最適な位置を見つけるのに試行錯誤が必要になることがあります。それに対し、メッシュWi-Fiは各ノードが相互に連携するため、設置場所の自由度が高く、より広い範囲をカバーできます。
導入コストについては、中継器の方が一般的に安価です。単体の中継器は3,000円〜10,000円程度で購入できます。一方、メッシュWi-Fiシステムは20,000円〜30,000円程度からと、初期投資は大きくなります。ただし、ソフトバンク光やソフトバンクエアーの場合は、月額880円でメッシュWi-Fiをレンタルできるサービスがあるため、初期投資を抑えることも可能です。
総合的には、広い家や複数階の家、多くの部屋がある家では、メッシュWi-Fiの方が効果的です。一方、特定の部屋だけWi-Fiを改善したい場合や、コストを抑えたい場合は、従来の中継器でも十分対応できるでしょう。
中継器導入後の通信速度と使用時の注意点

中継器を導入すると、Wi-Fiの電波が届きにくかった場所でもインターネットが使えるようになりますが、いくつか注意すべき点があります。特に通信速度に関する理解は重要です。
まず、中継器を使用した場合、元の光BBユニットから直接接続するよりも通信速度は低下します。これは中継する過程でどうしても発生する遅延や信号の劣化が原因です。一般的に、中継器を介した接続では、元の速度の60〜80%程度になると考えておくと良いでしょう。
特に注意が必要なのは、複数台のデバイスを同時に接続する場合です。1台だけの接続時には問題なくても、家族全員がスマートフォンやタブレット、パソコンなどを同時に使用すると、通信速度が大幅に低下することがあります。マイベストの検証では、5台同時接続時に通信速度が85%以上も低下する中継器もありました。
このような速度低下を最小限に抑えるためには、バンドステアリング機能やMU-MIMO機能に対応した中継器を選ぶことが効果的です。バンドステアリングは接続機器を適切な周波数帯に自動的に振り分ける機能で、混雑を回避し効率的な通信を実現します。また、MU-MIMOは複数の機器と同時に通信できる機能で、同時接続時の速度低下を抑えます。
周波数帯の選択も重要です。中継器は一般的に2.4GHzと5GHzの両方の周波数帯をサポートしています。2.4GHzは障害物に強く遠くまで届きますが、速度は遅めです。一方、5GHzは速度が速い反面、障害物に弱く到達距離が短いという特徴があります。
中継器を設置した部屋では5GHz帯を使用し、中継器から離れた場所では2.4GHz帯を使用するといった使い分けが効果的です。多くの中継器で周波数帯の選択が可能ですので、使用環境に合わせて適切に設定しましょう。
また、中継器を使用する際にはセキュリティにも注意が必要です。中継器のファームウェア(基本ソフト)は定期的に更新されており、セキュリティの脆弱性が修正されています。購入後も定期的にメーカーのウェブサイトをチェックし、最新のファームウェアにアップデートすることをおすすめします。
中継器のパスワードを初期設定のままにしておくのも危険です。初期パスワードは比較的簡単なものが設定されていることが多く、第三者に推測される可能性があります。中継器の設定を変更する際に、強固なパスワードに変更しておきましょう。
さらに、中継器を長期間使用していると、時間の経過とともに性能が低下することがあります。これは機器の劣化や、新しい通信規格への非対応が原因です。数年に一度は最新の中継器に買い替えることで、より高速で安定した通信環境を維持できます。
中継器の効果を最大化する設置場所のコツ

中継器の性能を最大限に引き出すためには、設置場所が非常に重要です。最適な場所に設置することで、広範囲にわたって安定したWi-Fi環境を実現できます。
まず基本的な原則として、中継器は親機(光BBユニットやホームゲートウェイ)と電波が届きにくい場所の「中間地点」に設置するのが理想的です。中継器が親機から遠すぎると、受信する電波が弱くなり、十分な性能を発揮できません。逆に、親機に近すぎると、電波の拡張効果が限定的になってしまいます。
具体的な目安としては、親機からの電波強度が中程度(スマートフォンのWi-Fi表示で2〜3本)の場所が適しています。多くの中継器には、設置場所の適切さを示すLEDランプが付いています。このランプの色や点灯パターンを確認しながら、最適な位置を探しましょう。
高さも重要な要素です。Wi-Fiの電波は水平方向だけでなく、上下にも広がります。床に近い場所よりも、床から1〜2m程度の高さに設置する方が、電波の届く範囲が広がります。棚の上や壁に取り付けるなど、ある程度の高さを確保できる場所を選びましょう。
障害物の影響も考慮する必要があります。Wi-Fiの電波は、壁や床、大きな家具などの障害物によって弱められます。特に、鉄筋コンクリートの壁や金属製の家具は電波を大きく遮断します。中継器と親機の間、そして中継器と接続機器の間に、なるべく障害物が少ない経路を確保するよう心がけましょう。
また、電子レンジや電子レンジ、ワイヤレス電話機などの電波を発する機器の近くは避けるべきです。これらの機器はWi-Fiと同じ周波数帯(特に2.4GHz帯)を使用しているため、干渉を起こして通信が不安定になる可能性があります。
最後に、一度設置したら終わりではなく、定期的に通信状況を確認して、必要に応じて位置を調整することも大切です。家具の配置変更や新しい電子機器の導入などにより、Wi-Fi環境は変化します。最適な状態を維持するために、時々見直しを行いましょう。
これらのポイントを押さえて中継器を設置することで、ソフトバンク光の通信環境を大幅に改善し、家中どこでも快適なインターネット利用が可能になります。
ソフトバンク光のWi-Fi改善!おすすめ中継器と接続方法完全ガイド|まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- Wi-Fiが繋がらない主な原因は壁や床などの障害物による電波の減衰である
- 5GHzは速度が速いが障害物に弱く、2.4GHzは速度は遅いが障害物に強い
- バッファローのWEX-3000AX4EAはアンテナが外付けでWi-Fiの方向調整が可能
- TP-LinkのRE700Xは5,000円台と手頃な価格ながら高性能な中継器である
- 中継器の設置場所は親機と電波が届きにくい場所の中間地点が最適
- AOSSボタンやWPSボタンを使えば初心者でも簡単に中継器を設定できる
- ソフトバンク光ではメッシュWi-Fiを月額880円でレンタル可能である
- GMOとくとくBB経由でソフトバンク光に申し込むと中継器が無料で入手できる
- メッシュWi-Fiは中継器と違い1つのネットワークを形成するため移動時に再接続不要
- 中継器を使用すると通信速度は元の60〜80%程度に低下する
- 複数台のデバイスを同時に接続すると通信速度が大幅に低下することがある
- バンドステアリング機能やMU-MIMO機能で同時接続時の速度低下を抑えられる
- 中継器は床から1〜2m程度の高さに設置するとより効果的
- 電子レンジなど同じ周波数帯を使用する機器の近くには設置しない
- 定期的にファームウェアをアップデートしてセキュリティを確保する